今日はお金の授業じゃなく、私が今考えてる長期型NISAの運用方法について悩んでいることをまとめていきたいと思います。

2018年からNISA制度が変わり、現行のNISAと長期型NISAが選べるようになります。

年間の投資額が120万円から40万円に減ったものの、投資期間が5年から20年に伸びて、最大投資額が600万円から800万円に増えたので、長期的には文字通り、長期型NISAが良いと思っています。

そこで、今回を機に、現在積立て中の「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」から「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック)」へ切替えるべきかが今回の悩みです。

そもそも長期型NISAで、これらETFやファンドが選べるかどうかはまだ分かりませんが・・・。

私の今のNISA活用の現状

genzyou

私はこれまで、現行NISAで「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」で毎月積立てをしていたのですが、VTに変更して、40万円を一括投資しようかと考えています。

その上で、私の今の悩みは、、、、

■私の悩み
私が使用しているNISA口座は楽天証券で、海外ETFの買付手数料は無料(キャッシュバック)ですが、円貨決済した場合、ドル円のスプレッドが取られること、売却時に手数料がかるので、信託報酬が安くても手数料負けするんじゃないか?

ということです。

それでは、三井住友DC全海外株式インデックス vs VT(バンガードトータルワールドストック)どっちが安いか?売買手数料から考えていきます。

手数料を考える

このサイトでも何度か『NISAの金融機関変更手続きについて!意外な落とし穴が!?』の記事などで、NISA口座は海外ETFの買付手数料が無料になることを紹介していますが、購入時に円貨決済すると為替手数料(スプレッド)が発生します。

これらを考慮して、楽天でVTを20年間、40万円/年で投資し続けた場合の手数料を計算します。

■楽天でVTを円貨決済した場合の売買手数料

楽天の場合、1ドルあたり25銭が発生します。

VTが現時点で約67ドル、約113円/ドルなので、40万円一括で買うとします。

40万円は何ドルかと言うと、約3540ドルなので、、、

3540÷67=52株購入できます。

購入手数料は無料ですが、3540ドル分の為替手数料が掛かると考えると、

3540ドル×25銭=885円の手数料が発生します。

これを2037年までの20年間続けたとすると、、、、

20年×885円=17,700円 ← 20年間にかかる為替手数料

毎年52株ずつ買ったとすると、20年後の株数は、、、

20年×52株=1,040株

そして、売却手数料を考えると、楽天では1000株までは25ドル、以降1株あたり2セント掛かるので、

25ドル×113円+(40株×2セント)×113円=2915円

おっと、、、消費税もかかるんでしたね・・・。

2,915円+2,915円×10%(20年後の消費税を10%と仮定)=3,206円 ← 売却手数料

あとは、ドルから円に戻す為替手数料も発生しますので、購入時と同じく17,700円発生します。

つまり、VTは買って、売るだけで17,700円×2+3,206円=38,606円かかる計算になります。


もちろん、VTの価格やドル円の為替は変動するでしょうけど、国内投信から海外ETFにするだけで、約4万円のマイナスになります。(国内投信の売買手数料は無料)

ですが、VTに投資したいのは信託報酬料が安いから!!

信託報酬料の差も考えてみます。

VTと三井住友DC全海外株式IFの信託報酬料を比較

続いて信託報酬の差も考えてます。

■信託報酬料の差を考える

VTの信託報酬料(経費率)は0.11%、三井住友・DC全海外株式インデックスファンドは0.25%(実質コスト0.33%)
(※米国ETFの場合、経費率は実質コスト)

ということは、信託報酬料の差は0.22%あります。

年間で40万円投資したとすると、信託報酬料は、、、

40万円×0.22%=880円/年の差がでます。

これを20年間で考えると、、、

1年目 880円
2年目 880円×2=1760円
3年目 880円×3=2640円



X+2X+3X+・・・・20X=210X=210×880円=369,600円 ← 20年間にかかるコストの差

さきほど、海外ETFを購入すると20,906円の手数料損がでるとわかったので差し引くと、、、

369,600円‐38,606円=330,994円 ← 売買手数料も加味したコスト差


すごいっ!VTにするだけで33万円も差がでますね!

三井住友・DC全海外株式インデックスファンドとVTでは投資対象が異なるので、どっちが良いとか言うつもりはないですが、
どっちでもいい人で、どちらか迷ってるならVTしかないですね!

忘れてはいけない米国と日本での二重課税の問題

33万円プラスになると思いましたが、NISA口座でも外国株を買ったら、10%課税されるの忘れてました。

■配当金の課税も考慮

VTの直近の配当金(分配金)は0.253ドルです。

VTは年に4回配当金がもらえるので、、、、

0.253×4=1.012ドル/年/株

毎年52株ずつ買ったとすると配当金は、、、

1年目 52×1.012=52.624ドル
2年目 52×2×1.012=105.248ドル
3年目 52×3×1.012=157.872ドル



(X+2X+3X+・・・・20X)×0.12=210X×0.12=210×52×0.12=1310.4ドル/20年 ← 20年間でもらえる配当金合計

これに米国で10%の課税がされるので、、、

1310.4ドル×10%=131.04ドル ⇒ 131.04ドル×113円=14,807.52円 ← 20年間でとられる税金

この額も考慮すると、、、

330,994円-14,807円=316,187円 ← 配当金も考慮した20年間にかかるコストの差


配当金を税金で引かれても、31万円強がプラスになりますね!

でも、配当金は再投資しないと、想定通りの運用益が得られないですが、再投資してしまうと、新たに手数料がかかります。

配当金自体はドルで受け取れば、スプレッドは気にしなくて良いはず!

NISAなら買付け手数料は無料なので、1株分の配当金が溜まり次第、再投資とすれば、運用益に大きな差はでないはず!

VTと三井住友DC全海外株式インデックスファンドの組入構成を考える

VTのベンチマークは「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」で、上位5カ国と主要新興国の組入構成は次の通りです。

■VTの組入上位国
<先進国>
米国:54%
日本:8.2%
英国:6.0%
カナダ:3.3%
フランス:2.9%
<新興国>
中国:2.1%
韓国:1.5%

三井住友・DC全海外株式インデックスファンドのベンチマークは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、配当込み、円ベース)」で上位5カ国と主要新興国の組入構成は次の通りです。

■三井住友DC全海外株式IFの組入上位国
<先進国>
米国:57.2%
英国:7.0%
フランス:3.5%
スイス:3.35%
ドイツ:3.2%
<新興国>
韓国:1.52%
台湾:1.26%
中国:1.09%

細かい所を見たらキリがないでしょうが、ざっくりと日本株が入ってるかどうかの違いで、それ以外は大きな差ははないと感じています。

個人的には日本株はいらないので、来年からは長期型NISAで、VTに40万円一括投資で決定!

まとめ

  • 楽天でVTを40万円/年、20年間買うと約4万円の手数料損をする
  • 三井住友DC全海外株式IFからVTにすると手数料損を加味しても33万円のプラスになる(40万円/年、20年間の投資条件)

将来的な資金を考えて長期型NISAを選んでますので、日本株は個人的にはいらないので、VTが私には良さげです。
(※退職金とか確定拠出年金などが日本円で入ってくるため、通貨のリスク分散として外貨投資もしたいため)

私の場合、新しくNISA制度が変わったり、魅力的な国内投信ファンドが出ない限りは、VT継続確定です!
(※ちなみに、私は債券不要論者なので、債券ファンドを組み入れる気は無いです)

まずは、来年末までに一括投資できる40万円貯めないと・・・!

<追記>
2018年から始まる『つみたてNISA』では海外ETFは買えないとのこと(^o^;)
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』がVTに投資するファンドとして2017年9月29日に誕生しました。
こちらの経費は0.2396%と三井住友DC全海外株式インデックスファンドよりも少し安いです。
ただし、注意点として、楽天の方は日本株と小型株まで含まれます。
個人的には小型株は含んで欲しいので、楽天に乗り換えですね!