IPOって、証券会社によって資金が必要なタイミングがブックビルディングの段階だったり、当選後だったりしますよね?証券会社が多すぎて、調べるの大変だから分かりやすくまとめて紹介してください!
いい質問ですね!IPOは資金管理が大切だから、各証券会社の資金拘束の条件を知っておくことは大切ですよ!
IPOで複数の証券会社に口座開設したものの、証券会社によって資金拘束のタイミングはブックビルディング時だったり、当選後だったり様々ですよね。
どの証券会社が、どのタイミングで資金拘束されるのかキッチリ把握しておかないと資金管理がうまくできません。
特に資金が少ない場合、3月や12月など新規上場が立て続く時期は『お金がなくてブックビルディングできない!』という状況もよくあります。
私自身は少資金でやりながらも『IPO株は儲かるの?ゼロから始めるIPO入門!』で紹介した通り、20証券以上で口座開設して、効率よく資金管理をしているつもりです。
今日は証券会毎の資金拘束のタイミングをメインに紹介します!
- どのタイミングで資金拘束されるか?
- 各証券会社の資金拘束のタイミングや条件
- 資金引き上げのタイミング
各証券会社の資金拘束のタイミングを紹介する前に、一般的にどんなタイミングで資金拘束されるのかを紹介していきます。
どのタイミングで資金拘束されるか?
IPOの資金拘束って、そもそもどんなタイミングでされるものなのかを知っておくと、後で紹介する各証券会社の資金拘束のタイミングが伝わりやすくなると思いますので先に紹介していきます。
IPOの資金拘束のタイミングは図解するとこんな感じです。
証券会社は抽選時期が異なる前期型・後期型の2種類に分かれます。
もうちょっと詳しく、前期型・後期型の資金拘束条件をまとめます。
【前期型】
①銘柄毎にBB(ブックビルディング)から当選まで資金拘束される
②同一資金でBBできる。BB後は出金可能だが、抽選までには資金が必要(抽選日が同じIPOでも同一資金でOK)
③BB時から資金不要で当選してから入金して購入申込み
【後期型】
④購入時から当選まで銘柄毎に資金拘束される。(BB時資金不要)
⑤同一資金でBBできる。BB後は出金可能だが、抽選までには資金必要(抽選日が同じIPOは銘柄毎に資金が必要)
このように、抽選時のタイミングで見ると、前期型・後期型問わず『銘柄毎に資金が必要(①、④、⑤)』、『同一資金で抽選参加がOK(②)』、『抽選参加に資金不要(③)』の3タイプの証券会社があります。
IPOは銘柄によって必要な資金は異なりますが、大体20万円前後、高くても50万円程度です。
つまり、③の資金不要の証券会社であれば、50万円ほど手元に資金があればほとんどのIPOを手にできるチャンスが広がります。
更に余裕資金がある方は、②の証券会社に50万円ほど入金しておけば、ほぼ全てのIPOにずっと抽選参加することが可能です。
それでは、私が口座開設している証券会社が上記のどのパターンに該当するかを紹介していきます!
各証券会社の資金拘束のタイミングや条件
今回紹介する証券会社は、私が利用しているオンラインで抽選参加できる証券会社を前期型・後期型、抽選時の資金が銘柄毎・同一資金OK・不要の3種類を紹介していきます。
私は入出金に『三菱UFJ銀行』のオンラインバンク(三菱UFJダイレクト)を利用しています。
その上で、基本的にはどの証券会社も入金は午前中に手続きをすれば即日反映、午後以降はタイミングや証券会社によって翌営業日に反映されます。
また、出金手続きは午前中に行えば翌日に反映されますが、午後以降はタイミングや証券会社によって翌々日に反映されます。
必要ないかもしれませんが、三菱UFJダイレクトを利用する上での私の入出金に関する寸評を踏まえて各証券会社の資金拘束に関する情報を紹介していきますね!
◆各証券会社の資金拘束
証券会社 | 抽選タイプ | 資金拘束 | 入出金の寸評 |
---|---|---|---|
SMBC日興証券 | 前期型 | 銘柄毎に必要 | 抽選が夜の7時前後に行われ、出金は落選直後に出来て、翌日に反映されます。入出金は月曜:7時~25時、日曜:5時~21時、それ以外5時~25時の間で可能。 |
マネックス証券 | 前期型 | 銘柄毎に必要 | SMBC日興証券と同様で、即時入金可能。抽選が夜の7時前後に行われ、出金は落選直後に出来て、翌日に反映されます。銘柄によっては抽選日が他の前期型の証券会社よりも1日遅れる事があります。金融機関と連携することで入金時に指定機関のサイトに飛んで手続きをしなくても入金できて便利です。 |
みずほ証券 | 前期型 | 同一資金OK | 当選確認が抽選日翌日の朝6時以降になり、それ以降に出金手続きをすれば翌日に反映されます。入金は朝8時~16時までは当日、16時~0時30分までの入金は翌日扱いになります。それ以外の時間帯は入金手続きができないため、早朝・深夜すぎる時間帯の入金が出来ずに不便に感じる事があります。 |
大和証券 | 前期型 | 同一資金OK | みずほ証券とほぼ同じ。入金手続きが可能な時間帯が大和証券の方が柔軟な印象。 |
SBI証券 | 前期型 | 同一資金OK | 当選確認は当日の夜8時前後に可能。当選確認後すぐに出金可能。ただし、補欠当選した場合は購入辞退が選択できるまでの2日間ほど資金拘束されてしまう事が難点。 |
東海東京証券 | 前期型 | 同一資金OK | 当選確認は当日の夜8時前後に可能。当選確認後すぐに出金可能。使い勝手が良い印象があります。 |
岡三証券 | 前期型 | 同一資金OK | 唯一、即時入金ができません。翌日以降に反映されます。出金は他の一般的な証券会社と同様だったはずです。また、入金は三菱UFJダイレクトで行わず、岡三証券の指定口座に直接振込になります。 |
岡三オンライン証券 | 前期型 | 資金不要 | 岡三証券が取扱っているIPOは大体取扱いがあります。資金不要で当選した経験も少ないため入出金に関しては不確かですが、あまり難がなかったと記憶しています。 |
野村證券 | 前期型 | 資金不要 | 夜8時前後に当選確認ができ、当選後はすぐに入金手続きができて購入申込みまで苦労したという経験はありません。 |
松井証券 | 前期型 | 資金不要 | 以前は後期型で銘柄毎に資金が必要でしたが、今は野村證券などと同様に資金不要で抽選参加ができ使い勝手が良いです。後期型の時にほとんど利用していなかったので、入出金のタイミングは覚えていませんが他の一般的な証券会社と遜色なかったと思います。 |
いちよし証券 | 前期型 | 資金不要 | 以前は電話でBBに参加していましたが、今はネットで申し込みができ利便性が増しました。当選経験がないので情報は不確かですが、当選時に証券会社から連絡があり、以降に入金が必要になります。 |
三菱UFJモルガン スタンレー証券 |
前期型 | 銘柄毎に必要 | 三菱UFJ銀行しかオンライン入金ができない?(他の金融機関から手続きしたことがないので不明。)入出金のタイミングは他の一般的な証券会社と同様。 |
楽天証券 | 後期型 | 銘柄毎に必要 | 投資信託では主力の証券会社ですが、IPOは取扱いが少ない。入出金のタイミングは一般的な他の証券会社と同様。 |
エイチ・エス証券 | 前期型 | 資金不要 | 当選経験がないので、入出金をしたことがありません。 |
むさし証券 | 前期型 | 資金不要 | 当選経験がないので、入出金をしたことがありません。 |
ライブスター証券 | 前期型 | 資金不要 | 当選経験がないので、入出金をしたことがありません。 |
カブドットコム証券 | 後期型 | 同一資金OK | 後期型では唯一同一資金で抽選参加ができる証券会社。当選経験がないので、入出金をしたことがありません。 |
DMM | 前期型 | 資金不要 | 2019年からIPOの取扱いが始まりました。BBの締切が他の証券会社よりも数日早いので要注意です。当選経験がないので、入出金をしたことがありません。 |
岩井コスモ証券 | 後期型 | 銘柄毎に必要 | 取扱い数は多いのですが、当選本数が少なく、後期型で管理がややこしいため、ほとんど利用していません。入出金に関しては記憶が曖昧ですが、資金拘束が長かったか、入出金のタイミングが遅かったか記憶が曖昧ですが不便だった印象があります。 |
丸三証券 | 前期型 | 銘柄毎に必要 | 取扱い数が少なく、利用はほとんどありません。(当選経験もありません。)入出金のタイミングに関しては一般的な他の証券会社と同様だったと記憶しています。 |
東洋証券 | 前期型 | 銘柄毎に必要 | 主幹事証券の時にしかBBできないので、利用経験が少ないです。そのため、入出金のタイミングは曖昧ですが他の一般的な証券会社と同様だったと記憶しています。 |
私の場合、同一資金で抽選OKの前期型の証券会社はBB時に必要資金を入れ、抽選時までに出金して他の証券会社で資金活用できますが、面倒なのでBBから抽選まで入れっぱなしにしています。
資金引き上げのタイミング
600万円くらい余裕があれば、みずほ、大和、東海東京、岡三、カブドットコム、SBIに50万円ずつ入金。
マネックス、SMBC日興に100万円ずつ、手元に100万円を残せば、年間を通してほぼ出し入れをせずにブックビルディングできると思います。
足りない分は、手元の資金から補い、落選したら戻すというやり方が手間はかからないと思います。
600万円以下の資金の場合は、落選確認をしたらすぐに引き出すという習慣をつけておくと良いと思います。
ただし、次回以降のIPOが同じ証券が幹事だった場合は引き出す必要はありません。
今日の授業を動画で復習
まとめ
- IPOは大別するとBB時の資金は不要、同一OK、銘柄毎に必要の3種類
- 基本的に入金は即日、出金は翌営業日となる
- 同一資金OKの証券会社に50万円ほど入れておけば入出金の手間は省ける
資金が大量にある方は資金管理など気にせず、銘柄毎に資金が必要な証券口座に100万円、同一資金OKな証券口座に50万円、残りは100万ほど手元に置いて全額SBIで良いと思います。
ですが、そこまで潤沢にある方はごく一部の方かと思います。
IPOで柔軟に対応しようと思ったら、手元に現金を置いておくことなので、次のIPOを見据えて落選したら出金するクセをつけておくと良いと思います。
なかなか当たらないIPOですが、地道な努力がいつか身を結ぶと思います!頑張っていきましょう!