投資信託で国内債券ファンドって買うべきですか?
なるべく安全に運用したいなら買っても良いと思いますよ!
国内債券ファンドって安全資産と言われていますが、日本経済が不安定になればそうとも言えません。
大多数の方は貯金や家などの資産は円で保有していると思いますので、保有資産の分散という観点から見ても、国内債券ファンドでは円建てになるため外貨へ資産分散ができません。
そういった点では国内債券ファンドへの投資はリスクと考えられるかもしれませんが、私にはおすすめしたいポイントがあります。
今日の授業は国内債券ファンドについて紹介するよ!
- 国内債券の投資信託は保有すべきか?
- どのファンドがおすすめか?
では、国内債券の投信をおすすめしたい根拠から紹介します。
国内債券の投資信託は保有すべきか?
結論から言うと、その人の将来の資産形成予定によりますが、私は国内債券の保有はアリだと思っています。
ですが、冒頭でもお伝えしたように、日本経済が低迷するなどで、日本円に偏った資産の保有はリスクを高めることになります。
それでも安全資産として国内債券ファンドに投資するのはアリだと思っています。
その理由を紹介する前に、国内債券ファンドの特徴を簡単に下記に紹介します。
- 各国が不況になると国内債券の基準価額が上がる
- 日本の株価が下がると、国内債券の基準価額は上がる
- 金利が下がると基準価額は上がる
- 公社債に投資している
- 基準価額の変動が少ない
- 元本割れのリスクが少ない
- 利回りは低い
上記の通り、不況に強くリスクや利回りが低いことが大きな特徴かと思います。
では、実際にどの程度のリスクやリターンがあるかを紹介します。
こちらは各資産クラスのリターンが95%の確率でおさまる範囲を調べたものです。
このように国内外の株や海外債券と比べると、リスクが少なくリターンも少ない、いわゆるローリスク・ローリターンの資産クラスです。
このことから、一般的にはリスク回避のための資産としておすすめされています。
そんな国内債券ですが、私の場合は少し違った意味で捉えています。
私の国内債券に対する考え
私としては国内債券ファンドは預金代わりと捉えて、株価暴落時の買い増し資金と考えています。
なぜ預金代わりになるかというと、大きな価格変動もなく国内債券は非常に不況に強いからです!
かの有名なリーマンショックが起こった時に、日経平均やNYダウは40%近く暴落しましたし、他の資産クラスも大きく値下がりました。
債券は下げに強いと言われていても、結局は下がります。
そんな世界不況の中で、唯一ほぼ微動だにしなかったのが日本国債です!
このようにサブプライムローン、リーマンショックといった世界経済に大きな衝撃を与えた時期においても日本の債券ファンドは下がりませんでした。
金のように大きく増えたわけではないですが、基準価額が大きく変わらなかった!(←ココがとても重要です!)
どういう事かというと、こうした不況で世界中の株価が軒並み下がった時に、国内債券を売り払って、それらの株を安く手に入れることができます。
なので、私としては国内債券は安全資産として考えてはいますが、長期投資のリスク分散という意味合いも混ぜながら、リーマンショックのような世界不況が起こった時に株を買うための資金として利用できるという感覚です。
余談ですが、私の場合、以前は国内債券ファンドで運用していたのですが、今はIPOの資金のために現金化しています。
現金化することで、国内債券ファンドと同様に金融恐慌が起こっても大きな影響はないですし、下がった株を買う購入資金として使えます。
IPO(新規公開株)は上場前の株を抽選によって得られるものです。IPOを上場日の初値で売ると基本的には儲けが期待できます。抽選には数十万円程度の資金が必要ですが、ハズレてもお金が戻ってくるので損をすることは、あまりありません。現金を有効活用する1つの手段として考えています。
⇒IPO株は儲かるの?ゼロから始めるIPO入門!
なるほど~!分散投資の意味合いを持たせつつ、世界不況になったら株で一気に儲けようってことか~!先生は腹黒いですね~。
腹黒いって・・・(汗)
もし国内債券ファンドに投資するならどこが良いんですか?
国内債券に投資するならどのファンドがおすすめ?
国内債券ファンドの投資目的として、私のように、世界不況の時に株を買うための資金確保だったり、長期で安全に資産運用したい人でも、共通して言える目的は、、、
不況時でも価格変動が少ないこと!(利回りはそんなに期待していない)
この1点につきると思います。
そのことを考慮すると、国内債券のファンドに投資する上で外せない条件は下記の通りです。
- インデックスファンドである
- 分配金を出さない(少ない)
- 各種手数料が安い
おすすめのファンドを紹介する前に、なぜこれらが求められるのかを紹介していきます。
①インデックスファンドである
これまでに紹介した世界金融恐慌時の国内債券のデータはインデックスファンドによるものです。
インデックスファンドですと、調子の良いアクティブファンドよりも高い利回りは期待できません。
ですが、国内債券に投資している時点で利回りよりも安全性を重視しているはずなので、リターンに期待すべきではないと思います。
何より、インデックスファンドはアクティブファンドよりも長期的に見て優れている事が多いというのも選ぶ理由の1つです。
全てのアクティブファンドよりも優秀とは言いませんが、相対的に見て長期で保有するならインデックスファンドの方が優れている傾向にあります。
その理由を下記の記事で紹介したことがありますので、興味のある方は参考にしてみて下さい。
⇒投資信託はインデックスファンドで積立てよう!その理由は?
②分配金を出さない
分配金を出すことで、ファンドの原資が減り、投資効率が悪くなります。
分配金を出すファンドと比べて、出さないところの方が基準価額は上がりやすい傾向にあります。
投資信託は基本的に年に1回は分配金を出すようになっていますが、分配金額が0円というファンドもあります。
こうした実質分配金を出さないファンドに投資することで、投資効率が上がり、利回りが少しでも期待できます。
①でリターンに期待すべきではないとは言え、少しでも高くなる方が良いと思うので、毎月分配型のファンドに投資するなどはしない方が良いと思います。
③各種手数料が安い
投資信託にかかる各種手数料とは次の3つです
- 信託報酬料:ファンドの運営手数料(維持手数料)
- 信託財産留保額:売却手数料のこと
- 買付手数料:購入時にかかる手数料
中でも信託報酬料は投資効率に大きく影響します。(1番大きな影響があります。)
信託財産留保額は「なし」と設定しているファンドも多いのでこの点も要チェックです。
いつかはファンドを売却して現金化する日が来るでしょうから、そんな時に信託財産留保額を取られるとバカらしいです。
買付手数料に関してはインデックスファンドであれば無料であることが多いです。
ちなみに、買付手数料が無料の投資信託は『ノーロード投資信託』と呼ばれます。
こうした条件に合うファンドを選べばいいんですね!
それじゃ、これらの条件に合うファンドを厳選して紹介しますね!
おすすめの国内債券ファンド
国内債券のインデックスファンドってたくさんあります。
- eMAXIS Slim国内債券インデックス
- iFree日本債券インデックス
- ニッセイ 国内債券インデックスファンド
- たわらノーロード国内債券
- 三井住友・日本債券インデックス・ファンド
- 日本債券インデックスe
- i-mizuho国内債券インデックス
- eMAXIS 国内債券インデックス
- 野村 インデックスファンド国内債券
- ダイワ・インデックスセレクト 日本債券
- eMAXIS 国内物価連動国債インデックス
- 野村 国内債券インデックスファンド
- D-I’s 日本債券インデックス
- MHAM 日本債券インデックスファンド
- ダイワ・ノーロード日本債券ファンド
- インデックスファンド日本債券(1年決算型)
- DIAM 国内債券パッシブ・ファンド
- 日本債券インデックスファンド
- 日本債券ファンド
この中で、2019年3月17日時点で、さきほどの信託報酬料が安く、購入手数料・売却手数料(信託財産留保額)が無料、分配金を出さないファンドは『eMAXIS Slim国内債券インデックス』と『ニッセイ 国内債券インデックスファンド』です。
これらの内、私としては『eMAXIS Slim国内債券インデックス』が良いと思っています。
投資信託は信託報酬料の値下げ競争が起こっていて、最安値のファンドは購入する時期によって変わってきます。
ですが、『eMAXIS Slim国内債券インデックス』は将来にわたって業界最低水準のコストを目指す事を掲げています。
そのため、このファンドを保有しておけば、他のファンドが値下げをしたり、新しく安いファンドが登場しても、後に値下げしてくれる可能性が高いです。
ってことは、常に最安値のファンドの持ち続ける事ができるってことだね!
そうなんです!だからこそおすすめのファンドなんですよ!
今日の授業を動画で復習
まとめ
- 国内債券はローリスク・ローリターンの比較的安全な資産
- リーマンショック後も価格は大きく変動しなかった
- 不況になった時に国内債券を売って、安くなった株を一気に買う手もある
- 国内債券ファンドは『eMAXIS Slim国内債券インデックス』がおすすめ
国内債券ファンドは不況時に株を買うための資金確保だけでなく、分散投資して資産運用の安定化を計るためにも運用する価値があると思います!
リーマンショックは100年に1度の大パニックだと言われていますが、その後もいくつか大きな経済の波はありました。
いつ起こるか分かりませんが、備えあれば憂いなし!
私はIPOのために現金保有していますが、この世にIPOがなかったら以前のように国内債券ファンドに投資していると思います。