NISAって120万円が限度枠だよね?これを超えたらどうなるの?
証券会社のホームページに回答があるけど、イマイチ意味がよくわからないよね。
NISAの投資限度枠は120万円ということは知っているけど、評価額がこれを超えたらどうなるのか?
また、120万円が限度枠と知っているけど、それを超えて投資したらどうなるのか?
NISAをやり始めるとこういう疑問がでてきますよね。
今日の授業はNISAで120万円を超えた投資について紹介します。
- NISAで120万円を超えて投資したらどうなる?
- 評価額が120万円以上ある時に追加投資したらどうなる?
- 120万円ちょうど使い切る方法
- 120万円を超えてお得に投資するには?
気になる疑問を紐解いていきましょう!
NISAで120万円を超えて投資したらどうなる?
NISAでの年間投資限度枠は120万円までとなっていますが、これを超えて投資する場合はどうなるのかを各証券会社のホームページを調べてみました。
NISA制度自体は国が定めているものなので、どの証券会社も基本的には類似の回答がありました。
個人的に回答が一番まとまっていたのが野村證券だったので、こちらの内容を紹介します。
NISAで120万円を超える投資の回答(野村證券)
現物株は、「NISA預り」を選択して120万円を超えるお買付はできません。 NISA口座でお買付する場合は株数や単価を修正して120万円以下にしてください。120万円を超えるご注文の場合は、お買付可能額の範囲内かつ預り区分「特定預り」または「一般預り」を選択して注文下さい。120万円を超えるご注文内容で「確認する」を押すと、「お客様の少額投資非課税枠(NISA)を超えています。」のエラーメッセージが表示され、先に進めません。
国内投信は、「NISA預り」を選択した120万円を超えるご注文の場合、120万円まではNISA口座でのお買付、120万円超過分は自動的に特定口座または一般口座でのお買付となります(NISA口座と按分されます)。120万円を超えるご注文の場合、「お客様の少額投資非課税枠(NISA)を超えています。」の警告メッセージが表示されますが、「確認する」を押すと注文確認画面に進みます。
回答を見る限り、株と投資信託の場合で120万円を超えた投資の条件は変わってきます。
簡単に要約してみます。
株:そもそもNISAで120万円を超える買付けができず、エラーが出て購入できなくなる。
投資信託:120万円を超える額はNISA口座ではなく一般口座or特定口座で買付けされる。
株は120万円を超える時点でそもそも買えないってことですね!
投資信託の場合は一般口座か特定口座で買付けってあるけど、これはどういう意味なの?
一般口座・特定口座について
株や投資信託を取引するには口座開設が必要です。
NISAをしている時点で、一般口座もしくは特定口座(源泉徴収あり・なし)のどれかを一緒に開設しているはずです。
それぞれの口座の特徴を簡単にまとめます。
一般口座:投資信託の全ての取引を自力で計算して損益を確定申告する必要あり
特定口座(源泉徴収なし):年間の損益(取引報告書)が送られ、それを参考に確定申告
特定口座(源泉徴収あり):確定申告の必要なし
要するに確定申告が必要な口座かどうかという違いです。
NISAの場合は運用益が非課税なので、そもそも確定申告をする必要がありませんが、通常は株や投資信託で得た利益に対して20.315%の税金が掛かります。
一般口座や特定口座(源泉徴収なし)の場合は利益が出たら確定申告しないと脱税になりますし、赤字だったとしても、翌年からの3年間で利益が出た場合、3年内のマイナス分と相殺することで税金を安くできます。
つまり投資信託の場合は、120万円を超えると自動的に通常の税金が掛かる口座で買付けされるってことですね!
自分の口座の種類は証券会社のホームページにログインして、マイページなどの個人情報の管理画面から確認できます。
ここまでは年間の累計投資額が120万円を超えた投資をした場合はどうなるのかを紹介してきました。
続いて、現時点で年間の評価額が120万円以上ある場合に投資したらどうなるのかを紹介していきます。
評価額が120万円以上ある時に追加投資したらどうなる?
評価額が120万円以上ある場合とはそもそもどういうケースなのかを具体例を挙げます。
<例① 株の場合>
1株10,000円の株を100株(合計100万円分)買い、現在の株価が15,000円となっている。(150万円分の株を保有している。)
<例② 投資信託の場合>
基準価額10,000円のファンドを80万円分購入し、現在の基準価額が15,000円となっている。(120万円分のファンドを保有している。)
NISAの限度枠は120万円までだから、こういう場合って買えないんだよね?
投資限度額が120万円までなので、評価額は関係ないですよ!
NISAは投資額が120万円まで可能なので、現在保有している株や投資信託の価値がいくらであろうと関係ないです。
上記の例①なら100万円分しか購入していないので、あと20万円分の株や投資信託が買えます。
例②なら80万円分の購入しているので、あと40万円の買付けが可能です。
利益がマイナスになった場合も考え方は同じで、仮に100万円分買った株が10万円の価値になったとしても、残りの買付け可能額は20万円になります。
要するに投資に使った金額が年間で120万円以内になれば良いってことだね!
話は変わるんですけど、120万円ちょうど使い切るには何か良い方法はないんですか?
120万円ちょうど使い切る方法
NISAは株もしくは投資信託での運用が基本です。
株の場合は株価が秒単位で変動するので120万円ちょうどを使い切るのは難しいですよね。
でも、投資信託であれば使い切るのは簡単です。
投資信託の場合、多くの金融機関で金額を指定して買付けが可能ですので、120万円ちょうどになるよう買い注文を出せばOKです!
元々、NISAで投資信託の買付けをしていた方は買っているファンドを120万円ピッタリに抑えることは簡単ですし、株に投資していた方でも限度枠の残額を投資信託に回せばOKです。
NISAで株メインでやっていても、残った枠で投資信託を買えば120万円ちょうど使い切れますね!
120万円使い切っちゃった場合、NISAみたいにお得な制度はないのかな?
120万円を超えてお得に投資するには?
NISA以外でお得に投資できるとしたら、個人型確定拠出年金(iDeCo)です!
確定拠出年金はNISAのように株には投資できないですし、選べる投資信託の数も少ないです。
でも、なんと言ってもNISAにはない投資した金額に応じて節税効果があるのが魅力的です。
60歳まで引き出せないことや、人によってはそもそもiDeCoをできないなどもデメリットの1つですが、年間に120万円以上の余剰金があるなら検討してみてはいかがでしょうか。
下記の記事で確定拠出年金について詳細を紹介しています。自分はiDeCoはできるのか?NISA以外のお得な制度が気になる!という方は参考にしてみてください。
⇒イデコ(iDeCo)とは?制度の概要を詳しくご紹介します!
iDeCoができないという方は、個人年金保険への加入もおすすめです。
こちらも、節税効果があり、ほぼノーリスクで一定の運用リターンが期待できます。
まとめ
- NISAで120万円を超えて株を買うことはできない
- 投資信託の場合は一般or特定口座で買うことになる
- 評価額が120万円を超えていても年間の投資額がそれ以下なら追加で買える
- 枠が余ったら、投資信託なら120万円ちょうどを使い切る事ができる
- 年に120万円超えるなら確定拠出年金や個人年金保険も検討してみる
NISA口座では120万円を超えて株や投資信託などを買うことができません。
それ以上に投資したい方は、記事内で紹介したように確定拠出年金や個人年金保険を検討してみてはいかがでしょうか。
くれぐれも投資は余剰金で行うように!過度な投資は生活に支障をきたします。
手元に月の生活費の半年分以上は置いておいた方が何かあった時に安心できますよ!