全世界株１本と同じ資産配分で先進国株・新興国株ファンドに分けて投資する意味はある？

キリコ先生は全世界株のアセットアロケーションになるように先進国株と新興国株ファンドに投資してるんですよね？分けて投資する意味ってあるんですか？（全世界株1本の方が楽じゃない？）

こんにちは！お金の学校のキリコです。

投資信託で1500万円ほど投資している私の資産配分はほぼ全世界株1本のアセットアロケーションですが、運用ファンドは全世界株ではなく先進国株と新興国株に投資するファンドに分けて投資しています。

全世界株1本で運用できるのに、先進国株と新興国株にわざわざ分けて投資している理由を紹介していきます。

以前は分けて投資した方がコストが少し割安だったのですが、今は全世界株１本の方が安く、アセットアロケーションのズレやリバランスの手間を考えると全世界株1本の方が良かったなと思ってます。

You Tubeでも紹介していますので、通勤中や寝る前など聞き流したい方は動画をご視聴下さい。

全世界株1本と先進国株・新興国株に分けて投資するのと、ファンドのシリーズが同じであればほぼ同じ結果がもたらされると思います。

その理由は、基本的に同じシリーズのファンドの場合、投資対象とするマザーファンドが同じだからです。

私が運用しているeMAXIS Slimシリーズも投資しているマザーファンドは同じです。

運用中のeMAXIS Slimシリーズ

eMAXIS SlimシリーズにはeMAXIS Slim全世界株式（除く日本）というファンドがありますが、これと同じ資産配分で上記2本のファンドを運用すれば理論上は同じパファーマンスが期待できます。

私のように全世界株1本にせずに、先進国株・新興国株のファンドに分けて投資するメリット・デメリットは次の通りです。

先進国株・新興国株に分けて投資するメリット・デメリット

これらのメリット・デメリットを少し掘り下げて紹介していきます。

全世界株のアセットアロケーションはザックリですが、先進国株：新興国株＝９：１になります。

このデータは2019年9月25日時点のeMAXIS Slimの各ファンドの交付運用報告書になりますが、全世界株ファンドが先進国株と新興国株に概ね9：1で運用していることが分かります。

あと、先程少し触れましたが、ベビーファンドが投資対象としているマザーファンドが同じということも分かります。

概ね９：１と言いましたが、その割合は常に一定ではなく、年々新興国株のウェイトが高くなっているように感じます。

仮に９：１で先進国株と新興国株のファンドに投資していた場合、何年、何十年も先になるとその配分はズレてくることが考えられます。

そこで必要なのがリバランスですが、少し手間なんですよね・・・。

運用を継続していくと資産配分がズレてきますので、上図のように投資していたファンド売って買い直したり、積立金額を変更して資産配分をもとに戻すリバランスが必要になってきます。

全世界株1本でやっていた場合は、ファンド内で勝手にリバランスしてくれますが、先進国株・新興国株に分けて運用していた場合は自分でリバランスをしないといけません。

分けて運用すると資産配分も厳密には全世界株と少しズレるし、リバランスも手間ですし、そうまでして分けるメリットはあるんですか？

昔は分けた方がコストが安かったんだ！今は分けない方が安いけど・・・。

以前は同じアセットアロケーションなら約0.09％ほどのコスト差がありましたが、今では分けない方が安いくらいです。

なので、分けて運用するメリットって本当になくなってしまいました。

投資しているファンドのシリーズによっては、分けた方が安いものもあるかもしれませんが、少なくともeMAXIS Slimシリーズでは分けない方が良いです。

今となっては、リバランスの手間、アセットアロケーションのズレ、コストの高さから分けて投資するメリットはほぼないです

★ココがポイント★

冒頭で私は分けて投資していると言いましたが、厳密には全世界株１本にも投資しています。

どう使い分けているかと言うと、メインの家計の資金は分けて運用していますが、遊びで運用している小遣い分は全世界株１本でやってます。

家計の資金と小遣いを合算して同じファンドに投資すると、どこまでが家計のお金で小遣いかが分かりづらくなるので、そういう理由で使い分けをしている所です。

多くの方にとっては全世界株の資産配分に投資するなら、分けて投資するメリットはないと思うので全世界株１本で良いと思います。

eMAXIS Slimシリーズでは全世界株の方がコストが安かったですが、他のシリーズのファンドでは分けて投資した方が安い可能性もあるので、その点は検討する余地はあると思います。