投資信託ってプロがやってくれるって言ってもなんだか怖いイメージがあるんだよね。元本保証型の投資信託ってないのかな?
うーん。どうなんだろ?俺は知らないけど、キリコ先生に聞いてみれば?
投資信託はやってみたいけど元本割れのリスクが怖い。そんな方はたくさんおられると思います。
そんな方の中には銀行預金のように元本保証がある投資信託を探されている方もおられるかもしれません。
投資って言うと怖いイメージを持ってる人は多いから、元本保証の投資があれば最高だね!今日の授業は元本保証と投資信託について紹介します。
- 投資信託で元本保証はあるのか?
- 元本保証に近い投資信託は?
- 元本保証の投資
それじゃ、元本保証がある投資信託はあるのか?ってところから紹介していくね!
投資信託で元本保証はある?
結論から言うと、投資信託で元本保証型のファンドは残念ながらありません。
元本確保型であれば、「ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド 愛称:プライムOne2018-09」、「モルガン・スタンレー社債/マルチアセット運用戦略ファンド2018-12 愛称:攻守の果実2018-12」が期間限定で販売されましたが・・・。
基本的に投資の世界において、ローリスクのものはあっても、ノーリスクは存在しません!
そんなのがあったら、みんなやってるよね(汗)
でも、元本保証に近い投資信託ならあるよ!
元本保証に近い投資信託
元本保証に近い投資信託は次の2つです。
- 日本の公共債
- 日本の民間債
すっごく簡単にこの2つを紹介すると、
民間債:金融債や社債など。企業にお金を貸して利息をもらいます。
公共債や民間債を合わせて、公社債とも呼び元本保証に近い投資信託です。
公共債の場合は、対象の国や地域が破綻しない限り元本は保証されますし、民間債の場合は企業が倒産しない限り元本が保証されます。
特に日本を対象にしている公社債であれば、為替リスクもなくより安全です。
こうした公社債を投資対象としているファンドは元本割れのリスクはあるものの非常にローリスクです。
公社債の投資信託はローリスクって事だけど、どのくらいのリスクとリターンになるのかな?
公社債のファンドはどれくらいリスクとリターンがある?
日本の債券市場のインデックス(指標)である、NOMURA-BPI総合では投資期間別で下記の通りになっています。(2017年3月末時点)
先生!この表のリターンってどういう意味ですか?
簡単に言うと日本の債券ファンドに5年間投資していれば利回り2.3%、30年だと3.4%になったというデータです。
リスクと損得期待値っていうのは何?
リスクは損得期待値を計算するために使うもので説明すると長くなるから割愛しますね。大事なのは損得期待値で、95%の確率でその間のリターンが見込めるというものです。20年間投資したら、95%の確率で最大で-2.6%の損失になる可能性があり、一方で+9.6%の利益が見込める可能性もあるという意味です。
紹介を割愛したリスクについてや、損得期待値の計算方法は下記の記事で紹介しています。これを知っておくと、各ファンドに投資して、どのくらい儲かる(損する)かの目安が分かります。
⇒投資信託はリスク分散が基本!3つのコツをご紹介!
あくまで過去のデータだけを見ると、リターンはプラスになっていますし、損得期待値の下限は-2%程度です。
繰り返しますが元本保証はないです。ですが、元本割れのリスクは低いという事は言えるかと思います。
続いて日本の公社債に投資するファンドのおすすめを紹介します。
日本の公社債に投資するおすすめファンド
信託報酬料 0.15012%
購入手数料 無料(ノーロード)
信託財産留保額 なし
2019年3月時点で私が思う最もローリスクなファンドは「eMAXIS Slim国内債券インデックス」です。
このファンドは、これまで紹介してきた国内の公社債のみに投資しているのでローリスクな運用が可能です。
投資信託にはインデックス(パッシブ)ファンドとアクティブファンドの2種類ありますが、インデックスファンドの方が長期投資をするなら相対的にリスクは低くなります。
過去の記事でなぜ長期投資をするならアクティブファンドよりもインデックスファンドがおすすめかを紹介しています。気になった方は参考にしてみてください。
⇒パッシブ運用・アクティブ運用を比較!どっちがおすすめなの?
上記のファンドはインデックスファンドですし、手数料に関して信託財産留保額(売却手数料)がなく、ノーロード(購入手数料が無料)で、信託報酬料が類似ファンドの中で最安値です。
特にeMAXIS Slimシリーズは他にも国内外の株や海外の債券にも投資するものもありますが、同じ資産クラスに投資するファンドの中で信託報酬料を常に最安値を目指すとしているファンドです。
ファンドは毎年新しいものが次々と出てきてコスト(手数料)競争しています。常に信託報酬料を最安値を目指すとしているのでファンドの乗り換えの手間が省けるのもおすすめの理由の1つです。
なんでそんなに手数料にこだわるの?
投資信託で手数料にこだわる理由
投資信託にはアクティブファンドとインデックスファンドがあり後者の方が相対的にリスクが低い事をお伝えしました。
また、同じ資産クラスであれば運用リターンには大きな差がありません。
となると、手数料が安ければ安いほど手数料を加味したリターンは大きくなります。
そうなんだ!手数料もしっかりチェックしておかないといけないね!
日本の公社債はリスクが低い事は分かったんですけど、証券会社やファンドが倒産してしまったらどうなるんですか?
証券会社やファンドが倒産したらどうなる?
公社債に投資するファンドはいくらローリスクと言えど、『証券会社やファンドが倒産したら全額なくっちゃうのでは?!』、そんな事をお考えの方もおられると思います。
でも、証券会社やファンドの倒産は心配しなくて大丈夫です!
ファンドが倒産すれば別のファンドに移管するか、その時点の価格で返金されます。(繰上償還)
証券会社が倒産しても、証券会社はファンド購入する窓口なだけで証券会社自体にはお金を投資していないので大丈夫です!
ご心配な方は『投資信託協会-投資信託の安全性』を参照にされると良いと思います。
つまり、証券会社やファンドが倒産しても投資したお金は失くならないってことです!
ここまでで、元本保証型の投資信託はないので、ローリスクのものをご紹介してきました.
ここからは、私が知っている限りで、元本保証型の投資ってどんなのがあるのかを簡単に紹介していきます。
元本保証の投資
元本保証のある金融商品って私が知る限りありません。
ですが、元本確保型のものならいくつかあります。
(※元本保証というのは預けたお金が必ず返ってくること、元本確保型は条件を満たせば預けたお金は保証されもの。)
私が知る限り個人で投資できる元本確保型の金融商品は次の通りです。
- 保険
- 個人向け社債
- 地方債
- 個人向け国債
- 銀行預金
あれ?銀行預金も元本保証じゃなくて元本確保型なの?
銀行預金であれば銀行が倒産すると預けた1,000万円までとその利息分しか保証されませんし、保険にしても満期前の解約などで元本割れするリスクがあるから元本保証ではなく元本確保型になるんですよ。
以前の記事で紹介した元本確保型の金融商品の内容やリターンについて詳しく紹介しています。公社債の投資信託でも元本割れのリスクが気になる方はチェックしてみてください。
⇒元本保証のある投資の金利ランキング!安全に効率よく運用するには?
今日の授業を動画で復習
まとめ
- 元本保証ありの投資信託はない!
- ローリスクな投資信託は日本の公社債に投資するファンド
- 元本確保型の金融商品は「保険」や「個人向け国債」などいくつかある
ノーリスクでハイリターンを得たい気持ちは誰しもあると思いますが、投資においてリスクはつきものです。
健全に手堅く運用する、ハイリスクハイリターンを狙う。どちらも悪いことではないと思います。
肝心なことは、『いつまでに』、『いくら必要なのか』こうした投資目標が明確になっていて、それに見合った運用をすることだと思います。
闇雲に儲けたい!増やしたい!という気持ちは捨てて、目標金額と期間を設定して、現在の余剰資金で目標達成できるであろう金融商品を選ぶのが良いと思います!