投資信託を購入しようとしたら『口数指定』と『金額指定』ってあるんだけど、どっちで買うといいのかな?
それぞれの特徴があるから気をつけて選んでね!
投資信託の買付で『口数指定』と『金額指定』で買うのとでは大きく変わってきます。
結論から言うと、私個人は金額指定で買う方をおすすめします。
その根拠も踏まえて、今日の授業を始めていきます!
今日の授業は『口数指定・金額指定どっちがいいの?』というテーマです。
- 口数指定と金額指定の違い
- 口数指定で購入する時の注意点
- Q&A
では、早速違いから見ていきましょう!
口数指定と金額指定の違い
投資信託を購入する時は口数か金額を指定して買う2通りの方法があります。
それぞれの特徴を下記にまとめます。
【口数指定】
ファンドの情報に紹介されている基準価額は1万口あたりの金額になっていますので、1口あたりの計算は下記の通りです。
基準価額÷1万口=1口あたりの金額
基準価額が1万円なら1円/口、2万円なら2円/口、5千円なら0.5円/口となります。
通常、1万口単位での購入となります。
【金額指定】
金額指定はその名の通り、◯万円分を購入するという方法です。
購入額÷基準価額=購入口数
1万円分購入した時の口数は、基準価額が1万円なら1万口、基準価額が15,000円なら6,666口、基準価額が5000円なら2万口となります。
証券会社によっては100円から買うことができ、購入単位が高い所でも1万円からになります。
このように、投資信託では2通りの購入方法があります。
金額指定はイメージがつきやすいかもしれませんが、口数指定って何?って思う方も少なくないと思います。
ガソリンで例えると、、、
レギュラー10リットルください = 口数指定
レギュラー3,000円分ください = 金額指定
こんな感じです。少しはイメージわきますか??
ガソリンで口数指定・金額指定をする違いがあるように、投資信託においてもそれぞれあります。
投資信託での口数と金額指定のメリット・デメリット
冒頭でもお伝えしましたが、私としては口数指定よりも金額指定での買い方をおすすめします。
その根拠となるそれぞれのメリット・デメリットを紹介した上で、金額指定がおすすめの理由をお伝えします。
【口数指定】
- 分配金の計算が簡単!
【金額指定】
- 分配金の再投資ができる
- 購入に必要な金額が基準価額に左右されない
- 100円単位で売買可能(証券会社によっては1万円単位)
【口数指定】
- 1万口単位での売買(最低購入単位が高くなる)
- 購入に必要な金額が基準価額によって異なる
- 分配金の再投資ができない
【金額指定】
- 分配金の計算がややこしい
ざっとまとめるとこんな感じです。
見て頂くと気づいたかもしれませんが、それぞれのメリットとデメリットが互いに逆になっています。
チョット分かりづらそうな分配金の計算について補足します。
ファンドの情報で、分配金◯◯円と表記されていると思いますが、これは1万口あたりの分配金額を指しています。
【口数指定で買った場合の計算方法】
口数指定の場合、1万口単位で購入するので、次の計算式で簡単に求めることができます。
購入単位×分配金=分配金額
【金額指定で買った場合の計算方法】
一方、金額指定の場合だと、何口購入できたかを求めてから分配金の計算をする必要がでてきます。
指定額÷基準価額÷1万口=購入口数
購入口数÷1万口×分配金=分配金額
このように、購入したファンドでいくら分配金がもらえるのかを考える時には口数指定で買った方が楽に計算できます。
これらを踏まえてなぜ金額指定が良いのかを紹介します。
なぜ金額指定の方がおすすめなの?
最も注目すべきは『分配金の再投資ができる!』このことは非常にメリットとして大きいです。
特に当サイトで推奨しているインデックスファンドによる積立投資の場合、分配金の再投資は必須とも言えます。
投資信託では年に1回ないし、数回の分配金が株で言う配当金のような感じで出ることがあります。
これをそのまま受け取るのも悪くはありませんが、再投資をすることで運用効率を高めることができます。
そのため、長期投資を考えている方であれば、再投資は必須とも言っても差し支えないはずです。
インデックスファンドとは日経平均やTOPIXなどの指数に沿った運用成績を目指すファンドのことです。このようなファンドに長期間に渡り積立投資をすると、平均して4~6%の利回りが期待できます。
詳しく知りたい方は過去にインデックスファンドについて紹介した記事がありますので参考にしてみてください。
⇒投資信託はインデックスファンドで積立てよう!その理由は?
また、購入単位が安く済むのも金額指定の魅力的な所です。
楽天やSBIなどのネット証券の場合、100円や1000円から購入できます。購入単位が高い証券会社でも1万円からとなります。
また、金額指定のメリットは基準価額によって投資金額を左右されないのも大きな特徴です。
多くの方は『Aファンドに◯◯口買おう!』という方よりも、『毎月◯万円積立しよう!』とか、『余剰金の◯◯万円を投資しよう!』という方が多いと思います。
こうした投資金額を指定できる所も口数指定にはないメリットです。
この他に、通常、投資信託を売買する時は手数料が発生します。(手数料が無料のファンドも増えています。)
金額指定の場合は手数料を含めた上で、買い注文をすることができます。
一方、口数指定では購入口数分の金額と手数料がいるので、準備する金額がいくら必要なのかが分かりづらいです。
口数指定で購入する時の注意点
投資信託を口数指定で買う時に特に注意する必要が何点かあります。
主な注意点を下記にまとめます。
- 前営業日の基準価額×10%の資金が余分に必要
- 口数指定は積立できない
- 1万口単位での買付け
- 分配金の再投資はできない
それぞれについての詳細を個別に紹介していきます。
①前営業日の基準価額×10%の資金が余分に必要
口数指定で購入する際は前営業日の基準価額×10%の資金を余分に証券口座に入れておく必要があります。
(※営業日とは当日の15時までを指します。)
なぜ10%必要かというと、投資信託の基準価額が変更するタイミングは株のように秒単位で変わらず、1日に1回のみです。
ですので、営業日中の株や債券などの値動きによって、予想よりも高くなることがあるので、余分に資金の準備が必要というわけです。
決まった金額で投資したい人は口数指定じゃなく金額指定の方が良いってことだね!
②口数指定は積立できない
一括で購入したい方には関係ないですが、投資信託で毎月コツコツと積み立てをしたいと思っている方には口数指定は向いていません。
金額指定であれば、ファンド購入時に毎月の固定日に決まった金額を証券口座や銀行口座もしくはカード払いで引き落としで買付することができます。
ですが、口数指定の場合は毎月1万口を買おうと思っていても購入するタイミングによって金額はバラバラになるので積立設定ができません。
ドルコスト平均法でコンスタントに積立たい人は金額指定にしないといけないわよ!
③1万口単位での買付け
金額指定の場合は証券会社によっては100円から購入する事も可能です。
ですが、口数指定の場合は1万口単位での購入になります。
基準価額が安いファンドでも1万口で3,000円程度はするので、最低でもその金額は必要になります。
まずは数百円~数千円で投資信託を始めたいなら口数指定は不向きっぽいですね。
④分配金の再投資はできない
投資信託を購入する時、金額指定では『分配金を再投資する』という選択ができますが、口数指定ではできません。
この選択をすることで、分配金の再投資が無料でできます。
口数指定では、分配金がでると証券口座に入金されます。それを1万口分貯めて再投資することはできますが、ファンドによっては購入時に手数料がかかります。
また、1万口分の分配金をもらうには、投資額にもよりますが結構な時間がかかります。
『インデックスファンドで積立投資!始め方から売り方の7STEP』で紹介しているようなインデックスファンドに投資するスタイルであれば金額指定で購入して間違いないです!
Q&A
金額指定で購入した場合の口数の端数はどうなる?
金額指定でも口数指定でも、ファンドは口数で保有しますよね?金額指定だと口数の端数が出ると思うんですけど・・・?
エリコ先生、いきなりするどい質問だね!
1万円で基準価額15000円のファンドの買付をすると、購入口数は6666.666・・・口となります。
ですが、保有できる口数は小数点以下をカウントしません。なので、6,666口 or 6,667口となります。
単純に四捨五入、切り捨て、切り上げをするのではなく、そこには複雑な計算式が証券会社によって設定されています。
ここで証券会社毎の端数の計算方法を解説すると、とんでもないくらい長くなってしまうので割愛しますが、投資家にとって損をしないような計算式が組まれています。
端数を気にして金額指定でなく、口数指定にしようと思う方もいるかもしれませんが、そこまで気にしなくてOKです!
今日の授業を動画で復習
まとめ
- 口数指定で買うメリットはあまりない
- 積立投資するなら金額指定の方が良い
今回は口数指定と金額指定の違いについて紹介しました。
個人的には口数指定で購入するメリットはほとんどないと思っています。
当ブログで推奨しているインデックスファンドへの積立投資を行うのであれば、分配金の再投資ができる金額指定での購入を強くオススメします!