買いたいインデックスファンドがいくつかあってどれにしたら良いか悩みます。
ファンド選びで悩んだら運用実績を参考にすると良いですよ!
国内に5,000本以上ある投資信託の中から、インデックスファンドに絞ってもまだまだ沢山あります。
例えば、国内の株式に投資するインデックスファンドであっても、100本近くあってどれか1つに絞るのは難しいと思うかもしれません。
ですが、ファンドの運用実績を調べたら必ずどれか1本に絞れるはずですよ!
今日はファンドの運用実績の比較方法についての授業です。
それじゃ、運用実績の見方と比較から紹介していくね!
運用実績の見方と比較方法
投資信託の運用実績を見ると、基準価額や信託報酬料だけでなくリターン、リスク、シャープレシオ等々たくさんの指標があります。
いざインデックスファンドに絞って投資をしようと思っても、絞りきれないと始められないですよね。
ここからは複数のインデックスファンドを運用実績からどうやって絞り込んでいくのかを紹介していきます。
その上で、まずは運用実績の見方からご紹介します。
運用実績の見方
それぞれの指標の意味と見方を簡単に紹介します。
リターン(年率):それぞれの期間で年間の利回りを算出したもの
ポイント:高いほど優秀
リターン(年率):楽天分類平均:指定の期間でベンチマーク(日経平均やS&P500など)が年間どのくらいの利回りが出たかを指しています
ポイント:同じ資産クラスで比較するなら気にしなくて良い指標
リターン(期間):指定の期間の基準価額の変動率
ポイント:高いほど優秀
リターン(期間)楽天分類平均:指定の期間でベンチマークがどのくらい変動したかを示しています
ポイント:同じ資産クラスで比較するなら気にしなくて良い指標
リスク(年率):リターンの変動幅
ポイント:高いほどハイリスク・ハイリターン(インデックス投資なら少ない方がベター)
リスク(年率)楽天分類平均:ベンチマークに対してのリターンの変動幅
ポイント:同じ資産クラスで比較するなら気にしなくて良い指標
ベータ(β):ベンチマークとファンドの基準価額がどのくらい同じ値動きをするかを示しています。(1.0が標準)
ポイント:インデックスファンドなら1.0に近いほど優秀(アクティブファンドなら数値が高いほど優秀)
相関係数:相関係数はベータ(β)の信憑性を示す数値で、-1.0~+1.0の間の数値で示されます
ポイント:0.8以上だと信憑性あり。そりより下回るにつれて信憑性が薄くなる
アルファ(α):ファンドの基準価額の上昇率(下降率)とベンチマークの上昇率(下降率)の差を示しています
ポイント:数値が高いほど優秀
トラッキングエラー(TE):ファンドの目標とするポートフォリオ(組み入れ銘柄)と実際の組み入れ銘柄の差を示した数値
ポイント:数値が0に近いほど優秀
シャープレシオ(SR):一言で言うとファンドの優秀さを表している数値
ポイント:数値が高いほど優秀
インフォメーションレシオ(IR):ベンチマーク以上のリターンを得るためにどのくらいリスクが取られているか
ポイント:数値が高いほど優秀(インデックスファンドで探している時は気にしなくてよい)
簡単ですが、こんな感じの意味合いです。
この他にも大切な指標として、信託報酬料、純資産もあります。
信託報酬料:ファンドの運営コスト
ポイント:低いほど良い
純資産:保有している現金や投資している株などの時価総額
ポイント:多くて増え続けているほど良い
各指標の意味と見方が分かった所で、本題の比較方法について紹介していきます。
運用実績での比較方法
ここからは特にインデックスファンド同士を比較する方法について紹介していきます。
先ほどは色々な指標を紹介しましたが、全てを参考にするわけではありません。
インデックスファンドの比較において大事なのは次の指標です。
なぜこれら4つの指標を、このように優先順位をつけたかと言うと、、、
基本的にインデックスファンドに投資する場合、リターンは大きく変わりませんので、固定でかかるコスト(=信託報酬料)をどれだけ下げられるかが利益に繋がります。
そのため、リターンよりも信託報酬料を重視しています。
また、純資産が少なかったり、減少傾向にあるとファンドマネージャーが思うように株等を売買できず、インデックスに沿った運用が困難になります。
トラッキングエラーはインデックス(指標)とどれだけ乖離があるかを見ています。あまりにも乖離が大きいとインデックスファンドの意味をなしません。
シャープレシオはファンドの総合力のようなもので、参考指標に入れるかどうか迷ったのですが、信託報酬料、リターン、純資産がどれも同じようなファンドが合った場合に参考にする最後の指標として入れました。
この4つの指標を比較すれば、ほぼ1つのファンドに絞れるはずです。
ここまで来ればファンドの絞り込みは簡単です。
続いて、実例を交えてファンドの絞り込みを行っていきます。
ファンドの絞り込み方(実例)
国内株式に投資するファンドを例に上げていきます。
国内株式のインデックスはTOPIXと日経225などがありますが、日本の株式全体に投資するならばTOPIXを選びましょう!
どのファンドが何のインデックスを指標としているかは、目論見書にある『運用方針』に記載されています。
『TOPIXの動きに連動する』という文言があればインデックスファンドです。
まずは、TOPIXに連動するファンドはどんな所があるかザッと見てみましょう!
信託報酬料が安い上位5つを挙げてみます。
ファンド名 | 信託報酬料 | 純資産 | トラッキングエラー | シャープレシオ |
---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 0.1512% | 82.40億 | 1.73 | -0.71 |
Smart-i TOPIXインデックス | 0.1674% | 3.16億 | 1.75 | -0.71 |
iFree TOPIXインデックス | 0.17172% | 10.61億 | 1.73 | -0.71 |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.17172% | 225.55億 | 1.73 | -0.71 |
三井住友・DCつみたてNISA 日本株インデックスファンド |
0.1728% | 230.18億 | 1.73 | -0.70 |
※2019年6月6日時点
上記はリターン(1年)、シャープレシオ(1年)を参照しました。
指標を見る時の期間は長ければ長いほど信憑性が増します。
今回、1年と短い指標を参考にしたのは、新設のファンドが多く運用期間が1年までしか表記がなく、期間を統一したかったからです。
インデックスファンドで大事な指標は先ほど紹介した下記の通りです。
この基準で考えると、1番良いファンドは『eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)』となります。
もし現時点で、私が日本株に投資するインデックスファンドを買うなら、間違いなくこれを選びます。
投資したい資産クラス(日本株、先進国株、先進国債券など)が決まっていれば、あとはこの考え方で簡単に絞り込みが可能です。
資産クラスが決まってない方は『いつまでに』、『いくら欲しい』が決まってないと思われますので、まずは目標利回りを設定して、様々な資産クラスへどの割合で分散投資するかを検討しましょう!その手法について下記の当ブログ記事で詳しく紹介しています。
⇒インデックスファンドで積立投資!始め方から売り方の7STEP
やり方はわかったよ!でも、調べるの面倒くさい・・・
ズボラなアオイくんに変わって私が各資産クラスのおすすめを紹介するね!
資産クラス別インデックスファンドランキング1位
各資産クラスのインデックスファンドをこれまでの手法で順位付けしてランキング1位となったものをチョイスしました!
資産クラス | ファンド名 |
---|---|
日本株 | eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) |
日本国債 | eMAXIS Slim国内債券インデックス |
日本リート | Smart-i Jリートインデックス |
先進国株 | eMAXIS Slim先進国株式インデックス |
先進国債 | eMAXISSlim先進国債券インデックス |
先進国リート | Smart-i 先進国リートインデックス |
新興国株 | eMAXISSlim新興国株式インデックス |
新興国債 | iFree 新興国債券インデックス |
新興国リート | eMAXIS 新興国リートインデックス |
※2019年6月6日時点
投資信託は新しいものがドンドン誕生しています。
私自身は各資産クラスに投資するなら現時点で上記がベストだと思いますが、これからもっと良いのがでてくるかもれません。
その時には、今回紹介したファンドと新しいものとを比較してみてください。
続いて、実際にこのようなインデックスファンドに投資する手法で平均してどのくらい利益が期待できるのかを紹介します。
運用実績の平均について
インデックスファンドによる投資(インデックス投資)では平均して4%~6%の利回りが期待できるとされています。
インデックス投資は、どれか1つの資産クラスだけに投資するのではなく複数の資産クラスに分散させるのが基本です。
株はリスクとリターンが高く、債券は低いです。
そのため、債券を中心に投資した場合は、期待利回りは4%~6%以下になりますし、株を中心にすればそれ以上になります。
『投資信託の儲けの平均値は?本当に儲かるか不安にお答えします!』の記事で、各資産クラスのリターン平均や期待利回りが4~6%の根拠を紹介していますので、詳しくはそちらを参照下さい。
今日の授業を動画で紹介
まとめ
- 信託報酬料:安いほど良い
- 純資産:多くて増え続けているほど良い
- トラッキングエラー:小さいほど良い
- シャープレシオ:高いほど良い