投資信託を売却しようと思ってるんですけど、何か気をつけた方が良いことってありますか?
色々知っておかないと受取った金額が思っていたよりも少ない?!ってことがあるかもしれないよ!
投資信託は株とは違って、リアルタイムで売買が成立するものではありません。
ですので、指値を入れて指定の金額で売ったり、現在の基準価額で売却することはできません。
その他にもいくつか気をつけるべき点があります。
今日は初めて投資信託を売却する方に向けて授業をするよ!
- 投資信託を売却する時の注意点
- 売却タイミングはいつがベスト?
それじゃ、早速売却する時の注意点を確認していこう!
投資信託を売却する時の注意点
投資信託を売る時に気をつけたい事は次の通りです。
- 基準価額では売れない
- 売却後すぐに入金されない
- 売却時に税金を引かれることも
- 売却手数料がかかることも
- 売れない期間が存在する
ざっとこんな所が売却する時の注意点です。
それぞれを詳細に見ていきましょう。
①基準価額では売れない
売却時によく勘違いされるのが、『基準価額では売れない』ことです。
例えば、現在の基準価額が12,000円のファンドがあったとします。
投資信託の基準価額は1万口あたりの額で示されています。
これを1万口売却すれば、12,000円になると普通は思うのですが、実はそうはいかないんです。
えっ?!なんで基準価額通りに売れないの?
売却が実行(約定)されるのは、注文する時間やファンドの投資先によって翌日以降の基準価額が反映されるからです!
■国内に投資するファンドの売却タイミング
■海外に投資するファンドの売却タイミング
このようなタイミングで約定日が成立するので、今の基準価額では売れないということを覚えておくと良いです。
海外の株式市場などが休業日の場合は、取引が翌営業日となり、更に約定日が遅くなります。
株と違ってリアルタイムの価格では取引できないのが投資信託なんです!
②売却後すぐに入金されない
ファンドの売却が成立(約定)されても、すぐに証券会社の口座に入金されません!
ファンドによって異なりますが、約定してから2日以降になることが多いです。
ってことは、、、売却の注文をしてから口座に入金されるまで1週間くらいは掛かるってことだね!
注文日・約定日・受渡日については下記の記事で以前に紹介しています。気になる方は参考にしてみて下さい。
⇒投資信託の受渡日と約定日|売買価格はこのタイミングで決まる!
③売却時に税金を引かれることも
売却の注文をしてから1週間程度で口座に入金されますが、その金額は税金が引かれている場合もあります。
投資信託で利益がでた場合、その額に対して20.315%の税金が発生します。
具体的な例をあげると下図になります。
このように、30万円の利益がでたとすれば、60,945円が課税され、実際の受取額は1,239,055円になります。
あくまで利益に対して課税されるので、損失が出ていた場合は売却額のまま受け取れます。
また、取引している口座によって税金が引かれるタイミングが異なったり、無税になるケースもあります。
一般口座:年間の全ての取引を計算して損益を確定申告時に税金を納める
特定口座(源泉徴収なし):一般口座と同じ
特定口座(源泉徴収あり):税引き後の金額が入金される
NISA口座:利益が出ても税金がかからない
このように取引している口座によって確定申告時に税金を納めたり、税引き後の金額が入金されたり、そもそも無税だったりと様々です。
自分がどの口座で取引しているかは、楽天やSBIなどの各証券会社のホームページからログインして、『お客様情報』・『設定』などの項目に記載があると思います。
分からなければ証券会社に問い合わせするのもアリです。
④売却手数料がかかることも
投資信託は購入手数料がかかるファンドはあっても、売却手数料を取るファンドは私は知りません。
ですが、売却手数料ではなく『信託財産留保額』という売却手数料のようなものを売却時に取られるファンドはあります。
ファンドによって異なりますが、0%~0.5%程度が設定されています。
当ブログで推奨しているインデックスファンドの場合は信託財産留保額は0%のものがほとんどです。
アクティブファンドだと信託財産留保額が設定されているものを散見します。
証券会社のホームページから各ファンドのデータを見ると『信託財産留保額』が何%になっているか分かりますよ!
⑤売れない期間が存在する
ファンドによっては売却ができない期間が存在します。これをクローズド期間と言います。
主に単位型投資信託に設定されていて、追加型投資信託には設定されていることはまず無いと思います。
単位型・・・購入できる期間が決まっていて、数年で償還(強制解約)されるものが多い
追加型・・・いわゆる普通の投資信託。いつでも売買が可能
ほとんどが追加型投資信託なので、クローズド期間を設定しているファンドに投資していることはないと思います。
このクローズド期間を設定しているかどうかも、証券会社のホームページから各ファンドのデータを見ると分かりますよ!
売却タイミングについて
売却ってどのタイミングで売ればベストなの?
1つの目安として目標金額に達した時が売りどきです!
投資信託で儲けるには、当たり前ですが安く買って高く売ることです。
でもそれが分からないから売却タイミングって難しいんですよね。
ですので、投資信託を始める時に目標金額を設定しておくことが大切で、その金額になった時が売りどきと私は考えています。
また、売却方法も全部解約、一部解約と状況に応じて使い分けても良いかと思います。
過去の記事で投資信託の売却タイミングについて詳しく紹介しています。売りどきに迷ったら参考にしてみて下さい。
⇒投資信託の買い時や売り時はいつ?失敗しないタイミングを紹介!
まとめ
- 今の基準価額で売却は成立しない
- 売却注文してから入金まで1週間ほどかかる
- 利益が出たら税金が引かれる
- 信託財産留保額という売却手数料のようなもがかかるファンドがある
- ファンドによっては売れない期間が存在する
- 売却タイミングは目標額に達した時!
ファンドを売却しても今の基準価額では売れず、その翌日以降の価格で約定されます。
ですので、その事を知らないと「売却額が思っていたのと違う!」なんてことになるかもしれません。
決して、ファンドや証券会社がダマしているわけではないので思っていた金額と売却額が違っても誤解がないように(笑)
売却は購入と同じく、印鑑や身分証明書など特に必要なものはないので注文するだけでできますよ!